2020年にトヨタの100%純正スポーツカーとして作られた「トヨタ GRヤリス RZ 2020」を忠実に再現したモデルとなります。
GRヤリスのスタイルは一見シンプルながら、リアフェンダー回りなどは実に凝った面構成をとっており、その正確な形状把握が必須となります。今回リリースするモデルは、原型をトヨタ自動車から提供を受けた実車の3Dデータをもとに設計しています。
そうして構築した正確な基本骨格に加え、実車取材やスキャンなどで得たディテールの情報、グレードによる差異などを原型データに反映していきます。また同時にモデルとして清潔感のある彩色やディテーリングが施せるように部品分割にも工夫を凝らしていきます。例えば、ボディ随所にあしらわれるブラックの部品などは、ボディと一体成型としてマスキングして塗り分けることも可能ですが、その際(きわ)の部分の美しさを追求すれば、部品をボディから切り離して単体で塗装してからボディに装着した方が賢策です。もちろん部品点数が増えた方がコストも手間もかかりますが、一番大切なのは仕上がりの美しさなのです。1/43モデルでありながら、ドアハンドルを別部品としているのも注目していただきたいポイントです。
フロントグリルはエッチング部品を用いていますが、それ以上に重要なのは、そのエッチンググリル越しに見える冷却系のディテールで、そちらもまたエッチングパーツを使用して高解像度表現を行い、実車さながらのリアリティを演出しています。
コンペティティブなカーボンルーフはデカールを貼り込んだ上でクリアコーティングを施し、さらに表面を鏡面状にまで研磨しています。弊社の灯火類表現へのこだわりはひとかたならぬものがありますが、テールランプにいたっては、細かい彫刻表現の必要性やパーツ表面の平滑さから、金型を起こしてインジェクション成型したクリア部品を奢り、そこにエッチングパーツを組み合わせてリアルな表情を実現しました。
※アクリルベース、クリアケース付属
※2022年6月発売予定
※Released in June 2022
豊田章男社長肝いりのプロジェクト、「トヨタのスポーツカーを取り戻したい」という理念の元生み出されたGRヤリス。それはスバルとの協業で生まれた86でもなければ、BMWとの協業で生まれたスープラでもない、あくまで100%トヨタで自製するという想いが込められていると言われています。
開発に当たってはWRCのホモロゲーション取得を大前提としており、旧来のトヨタのWRC競技車両のよう市販モデルを改造するのではなく、極論すれば市販モデルはWRC参戦車両のデチューン版とも言えるもので、ヤリスを名乗りながらも標準型とは別物のプラットフォームや専用エンジンが搭載されています。
市販モデルは272馬力の1.6リッター3気筒ターボと4WD機構を搭載するRZ系とその競技用モデルであるRC、さらにFFで1.5リッター3気筒自然吸気を積むRSの3ラインが存在。今回モデル化したRZと呼ばれるグレードはマニュアルトランスミッションを搭載するGRヤリスのベースグレードといえます。15本スポークのアルミホイール、RZ High performanceと同一のスペックのブレーキシステムを装備しています。