これまではファクトリーストック(ノーマル)や実在するレーシングマシーンの再現に重きを置いてきた弊社のポルシェ・モデル・ラインナップですが、今回は新機軸商品として、ストリート系のカスタムを施した964系「ポルシェ 911 (964) カレラ RS 1992 BBS 18インチホイール」をリリースいたします。
イメージしたのは、ほんの10数年ほど前ですが、まだ964系がリーズナブルで、気楽にカスタムを楽しめた時代を彷彿させる、スタンス系の車高とホイールチョイスで決めた車両となります。
さすがに、リーズナブルな時代とはいえ、RSをカスタムするツワモノは超レアケースであったはずですが、ここはモデルカーならではファンタジーを織り交ぜて、“役付き”グレードをカスタムしたという贅沢を楽しみください。
ホイールはヨーロッパ発祥のスタンス系らしく、BBSのアイコン的ホイール、RSに実車カスタムのセオリーに則って、引っ張り気味の扁平タイヤを組み合わせています。
モデルでは一番の見せ所となるホイールには手間暇を惜しまず、アルミの挽き物のリム、エッチングのメッシュ(ディスク部)、さらにセンターキャップは真鍮の挽き物にメッキを掛けた部品を組み込んでいます。
従来の弊社の911たちからすれば、変わり種ではありますが、そのカッコよさは多くのポルシェファンも納得いただけるものに仕上がっていると確信しています。
※アクリルベース、クリアケース付属
911(901)、930系に次ぐ、第3世代のポルシェ911として1989年に登場した964系。930から964への世代交代は、ルックスこそ911らしい伝統のフロッグアイをキープして、空力性能を向上させたアップデート版程度の変化に見えましたが、実のところ車体の8割方の部品が刷新されたフルモデルチェンジでした。サスペンションも930系のトーションバーから、コイルスプリングへと変更した他、959で得た技術をフィードバックさせた4WDモデルもラインナップされるなど、一気に近代化を果たした世代でもあります。
その後、1993年に993系が登場したのちは、1世代前のモデルとなって値ごなれしてきた時期でもあり、またコイルスプリング化によって足回りの改造などもし易くなったことからカスタム/チューニングベースとして愛されるようになりました。しかし1997年に登場した996系がエンジンを水冷化したことから、空冷エンジンにこだわる911原理主義的な価値観が強くなり、中古車価格は上昇の一途を辿り、現在では空冷911を気軽にカスタムするのもはばかられるようになりつつあります。