1996年のルマン24時間レースに出場するために開発された「ポルシェ 911 GT1」のテスト時のカラーリングを忠実に再現したモデルになります。
これまで1996、1997年の両年モデルを、レースカーや公道仕様などを作り分けてバリエーション展開を行ってきた弊社の911 GT1。今回は1996年にサーキットに姿を現したテストカーを再現いたしました。
一番のポイントは実車では無塗装となるカーボン地肌状態のボディですが、弊社のモデルはレジン製なのでカーボン地肌を再現するために車体全体に隙間なくカーボンパターンのデカールを貼り込んでいます。曲面にデカールを貼り込む作業は手間も時間もかかりますが、さらにシワなく各部へ密着させるのは職人のスキルが物を言います。
デカールの貼り付けにはひとりの職人が付きっ切りで4時間強という時間を要しますが、さらにその上からクリアコーティング塗装を施しています。デカール貼りっぱなしではなく、クリアコーティングを施すのはデカールの劣化の防止だけでなく、弊社がボディ表面の均一感、仕上がりの清潔感を重んじていることに依るものです。
実車に忠実なプロポーションはポルシェ博物館において実車を綿密に取材することによって実現し、アルミ挽き物の真円度の高いリムとホワイトメタル製のディスクを組み合わせたホイールなどによって911 GT1の決定版を目指した1台となっています。
※大判アクリルベース、アクリルクリアーカバー、シリコンクロス付属
※お一人様2台限り
1987年を最後に打ち切られたポルシェ・ワークスのレース活動。1988年は例外的にル・マン24時間、WSPC最終戦・富士1000キロに参戦したが、いずれもジャガーに次ぐ2位に終わっています。その後はポルシェ自体も経営が厳しい局面を迎えるなど、ワークス体制でのレース復帰の期待から日に日に遠ざかっていくことになったのです。
そのブランクを打ち破ったのが1996年に登場した911 GT1です。その名の通りLM-GT1クラス規定に則り、具体的には当時の覇者であったマクラーレンF1に照準を絞って開発されたマシーンで、911のモノコック(コックピットとフロントセクション)を流用しながら、車高は110mmも低められ、スペースフレームで新造されたリアセクションには3.2リッターフラット6のツインターボユニットをミッドシップに搭載していました。同年のル・マン24時間ではGT1クラス優勝を果たしています。
911 GT1は毎年のように改良が施されて1996、1997、1998年の3シーズンを戦っていますが、1996年はポルシェ993風のフロントマスク、1997~1998年は996やボクスターと同じ意匠のヘッドライトが特徴となっています。