1999年に発表され、現在も高い人気を誇る「スカイラインGT-R (BNR34)」。その上位グレードとして販売された「V-spec II」に、RAYS社のVOLK RACING TE37ホイールを組み合わせたカスタマイズド仕様を忠実に再現したモデルになります。
日産自動車提供の実車の3Dデータを元に設計されたのが弊社のBNR34のモデルカーたちです。BNR34のモデルは原型設計者の思い入れからか、フェンダーをひと回り大きくボリュームアップしたり、縦横比をわずかながら変更してワイド&ロー感を誇張することも珍しくありませんが、弊社ではBNR34の“ありのまま”をお伝えすべく、デフォルメを廃した客観的な造形を目指しています。
すでに弊社ではBNR34を1/43と1/18で各種リリースしていますが、今回は車体裏側前後に大型のディフューザーを備え、市販車初のNACAダクト付きカーボンボンネットを備えたVスペックIIをベースに、実車でも“有り得そうな”マイルドなロワードとその軽量さと剛性の高さで実車のBNR34にも極めて装着率の高いTE37ホイールを組み合わせたカスタマイズド仕様でのお届けとなります。
TE37ホイールは1996年発売のRAYS社のVOLK RACINGブランド代表する銘品。応力分散に優れた6本スポークは一切の虚飾を廃したシンプルなデザインで、いわば究極の機能美を体現したデザインとなっております。ホイールの径やリム幅、オフセットの他、スポークの反り具合など種々の設定がありますが、弊社では実車のBNR34が履いているのと同じ、“有り得る”サイズをチョイス、再現することでリアリティを追求しています。
ホイール自体は3D CADで原型データを設計したあと、弊社のエンジニアが旋盤を使用して真鍮で原型を切削、それを繊細な表現に優れたホワイトメタル製部品に置き換えて、塗装やデカールを貼り込んでいます。レジンやインジェクション成型のABS樹脂では再現し得ないスポークの薄さも是非ご確認いただきたいポイントとなっております。
ボディは基本的にはファクトリーストックを再現していますが、リップ部分のみ純正の艶消しブラックに替えてボディ色に変更し、ディフューザー部分はブラックで彩色して仕上げています。こちらも実車では人気の手法を再現しています。
今回もVスペックIIニュル&Mスペック ニュルの専用ボディ色であるミレニアムジェイドをはじめ、ベイサイドブルー、パールホワイト、スパークリングシルバー、ブラックパールと豊富なカラバリを用意いたしました。ボディ色に合わせてホイールの色も変更していますので、お気に入りの組み合わせの1台を見つけていただければ幸いです。
※アクリルベース、クリアケース付属
1999年1月、先代のBCNR33同様に当時すでに世界的に知名度を上げていた、チューニングカー&カスタムカーの祭典、『東京オートサロン』でローンチされたBNR34型GT-R。4輪マルチリンクサス、RB26DETT型エンジン、ATTESA E-TS型4輪駆動システムなどは先々代のBNR32型から継承されたものでしたが、徹底的にブラッシュアップされていました。そしてBNR34で最も注目されたのは肥大化した先代のBCNR33への反省を込めて、全長で75mm、ホイールベースで55mm短縮と小型化された車体。さらにボディ剛性の向上、Vスペックグレードでは車体裏側を大型ディフューザーで覆って空力性能や走行安定性を高めたことも話題となりました。
BNR34は当初はベースモデル、スポーツ性を高めたVスペック、そしてレースベース仕様のN1の3グレードが用意され、その後、幾種かの限定モデルをリリース。そして2000年8月のマイナーチェンジを受けて、Vスペックは量産車初のカーボンボンネット(NACAダクト付き)を装備したVスペックIIへと進化、さらに乗り心地など快適性にも目を向けたMスペックも登場し、2002年に登場した限定車、VスペックIIニュル&Mスペック ニュルの合計1000台をもってBNR34は歴史に幕を下ろしています。
BNR34の跡を受けて登場したR35型が、スカイラインの名を廃して、単に日産GT-Rと呼ばれるようになったことや、エンジンが初代GT-R以来の伝統であったDOHC直6と決別してV6となったことから、最後の“スカイラインGT-R”として今や世界中でコレクターズアイテムとして珍重されています。